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ミヤケノコギリクワガタ

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ミヤケノコギリクワガタの知識


ミヤケノコギリクワガタ

ミヤケノコギリクワガタ

ミヤケノコギリクワガタ ♀

学名 Prosopocoilus Inclinatus Miyakejimaensis
分布 伊豆諸島 新島・式根島・神津島・三宅島
体長 ♂25.6〜68mm、♀24〜38mm
飼育温度 成虫
活動期 20℃〜30℃(推奨25℃〜28℃)
休眠期 10℃〜18℃(推奨15℃)
産卵期 25℃〜28℃が最適
幼虫
10℃〜30℃(推奨20℃〜25℃)
蛹化温度 26℃〜28℃
記事 本種は、亜種認定を受ける際に和名表記が記載されずに認定されたため、「ミヤケノコギリクワガタ」は仮称とされているようです。
正確には、「ノコギリクワガタ伊豆諸島南部亜種」と呼ばれるようですが、当サイトでは、解りやすく「ミヤケノコギリクワガタ」又は、「ミヤケノコ」と表記させていただきます。
他には、「イズノコギリクワガタ」、「イズショトウノコギリクワガタ」などの表記も見受けられるようです。

付節の長さなど、それぞれ島ごとに独自の特徴をもっている為、伊豆諸島のノコギリクワガタの分類はかなり難しいようです。

当初、御蔵島産の種は、伊豆諸島ノコギリクワガタの御蔵島産と記載されていましたが、現在は「ミクラノコギリクワガタ」と別亜種として記載されています。
採集記録なども乏しく当サイトの管理人が、クワガタ飼育を開始した当初は、「本当に存在するかどうかが、解らないクワガタ」でした。
飼育日記 2011年〜

ミヤケノコギリクワガタ飼育日記


ミヤケノコギリクワガタ ♀

種親 産地:神津島
種親:♀35 累代WD

野外採集個体を飼育できることになりました。

本土ノコギリとの違いがよくわかりませんが、大歯の♂の顎が少し短いようです。♀は、まったくといっていいほど判別できません。拡大顕微鏡でもあれば違いも解るかもしれませんが、一般的な家庭には普通ないですからこの辺は少し割合したいと思います。

とはいえ、せっかくの機会なので採卵から幼虫飼育をして大型大歯の♂を見てみたいと思います。

伊豆諸島産のノコギリクワガタではありますが、原名亜種の本土ノコギリやアマミノコギリと生態はほぼ同じかと思います。



産卵
セット

卵確認
2011年9月3日

天然の個体ですので、いつ☆になるかわかりませんので産卵させるとなると早いほうがいいです。
到着時は、♂♀ともとても元気で動き回っていましたが1日たってみると・・・・。
すでに1頭♂が☆になっていました。早い・・・。

野外採集個体ですので交尾済みを期待してのブリードです。
クワガタ かんたん産卵セット」に♀を入れました。

9月10日

♀35セットでケース底に7〜8個の卵を確認。

離島のクワガタは、現地での累代が非常に進んでいる場合があるそうです。狭い島の中の更に狭い生息地ですと十分考えられることです。
野外採集個体といえど、累代障害で卵を産まない♀がいても不思議ではありません。
おそらく、羽化したときにお腹のなかに卵の元になる細胞が無いか、十分機能していない♀ですと産卵そのものが出来ないのかもしれません。

当サイトでも過去にミシマイオウノコギリの飼育において、累代2代目に♀7頭で産卵を試みましたが、ついに1個も卵を得ることが出来なかったことがあります。
できれば、10頭ぐらいは、飼育したいですね。


孵化

初齢幼虫
9月29日

約3週間ほどで、初齢幼虫を確認しました。
孵化して半日〜約1日ぐらいの幼虫です。
頭の大きさで0.7〜0.8mmぐらいです。

他の卵も1週間〜2週間で孵化してくると思います。

無事、幼虫の確認ができました。
普通に羽化までの飼育でもいいのですが、多少工夫して大歯の発達した♂を見たくなるものです。
本土ノコギリの亜種なので、そうそう簡単には体重増加も望めないでしょうし、狙いは3齢での16gUPなのですが、いきなりは、無理でしょうか。
とにかく、大歯の個体が目標です。


3齢幼虫
エサ交換
12月29日

全部で♂4頭、♀8頭を飼育中です。
1本目のエサ交換で♂7〜8g、♀4g程の体重でした。
1本目に菌糸を使って2本目は、マットで♂1000cc、♀600ccです。
3齢初期の幼虫たちは、まだ小さいです。

2012年5月18日

♂幼虫3本目のエサ交換をしました。
かなりマットが劣化していましたので羽化ビンとなります。
♂4頭全て12gでした。大歯の個体にはなってくれるのでしょうが、あまり大きさは期待できそうにないです。
このまま、常温で気温が上昇するのを待ちます。



7月18日

♂と♀の蛹です。
♀の蛹室は、少し歪な感じで広めですが、多分無事羽化してくれると思います。

♂は、大歯というよりは大きめの中歯のようです。
やはり幼虫体重12gでは、大型個体は無理なようです。他の♂に期待です。



♀羽化
7月26日

♀が、羽化しました。
蛹室が歪なため、羽化した♀も蛹時とは反対方向に頭が向いていました。♀の場合は、羽化するときの失敗が少ないですので、こんな形の蛹室でも大丈夫のようですね。

他の♂が飼育ビンのなかで、かなり色づいていました。
こちらの♂のほうが、大きそうですがビン越しにみるとかなり大きな個体に見えますので、あまり期待しすぎるとガッカリします。
とにかく、大歯の個体になってくれれば成功です。


♂羽化
8月06日

♂が、羽化しました。
大アゴ、頭部、羽根などに変な歪みなど無く、とてもきれいな個体です。
大アゴが本土ノコギリなどに比べて少し短いようですが、太い感じでガッシリした体型ですね。
体が固まったら、よく観察してみようかと思います。
この個体で63mmぐらいのようです。





観察
8月19日

♂、♀共に十分固まりましたので観察してみました。
♂の羽化サイズが、62〜63mm程度、♀34〜39mm程度でした。なんとか大歯の成虫になりましたので、合格としたいと思います。
1頭だけ小さな♂がいました。♀と思っていた幼虫ですがやはり大きくならないようです。♀39と並べてみましたが大して体の大きさは変わりません。
ノコギリ飼育をしていると必ずと言っていいほど、こういう小さな個体が出てくるのですが、なんとも不思議な感じがします。種の保存のためには、小さな個体も必要なのでしょう。

♂の大アゴは、本土ノコに比べてかなり短く太いようです。
多分、この手のノコギリは挟む力も結構あると思います。
おそらく、樹液場ではアマミノコギリなどのように広く大きな大アゴを振りかざすより、挟むパワーを重視した戦法をとるような想像をしてみたのですが、どうでしょうか。あくまで想像ですのでなんとも言えませんが・・・。

今回の飼育では、大歯の♂が目標でしたので一応成功ですが、やはりもう少し大きな個体を見てみたいですね。